楽器の女王?グランドピアノ

世界の有名グランドピアノ

2018年05月16日 14時19分

世界には長い歴史を持つピアノメーカーがあります。超高級とされるピアノメーカーの多くはドイツを本拠地にしていますが、もちろん日本にも世界に名の通ったピアノメーカーがあります。
 

Steinway & Sons(スタインウェイ)

高級グランドピアノといえばスタインウェイ。スタインウェイは1853年にドイツ人のピアノ制作者ハインリヒ・エンゲルハルト・シュタインヴェークにより、アメリカ・ボストンに設立されました。1880年からはドイツでもピアノの生産を続けており、アメリカ、ドイツ両国に本拠地を持つインターナショナルカンパニーです。スタインウェイが送り出すピアノは、まさに傑出した芸術。これまでに数々の賞を受賞し、ドイツのスタインウェイは、イギリスのエリザベス女王の御用達となっています。
 
ニューヨークで作られるスタインウェイと、ドイツ・ハンブルグで作られるスタインウェイには、実は違いがあります。
 
ニューヨークで作られるスタインウェイは伝統的な製法により現在も作られていて、ハンマーには柔らかいフェルトが使われています。ニューヨークのスタインウェイは、音色の調整が比較的かんたんなことが特徴です。
 
ハンブルグのスタインウェイは精度が高いことが特徴です。ハンマーのフェルトがかためで、ニューヨークのスタインウェイとは対照的です。日本やヨーロッパに輸出されるスタインウェイは、ほとんどがハンブルグ・スタインウェイです。
 
スタインウェイのピアノは、ピアノのボディ全体で弦の振動を響かせるように作られています。そのため、大きなスペースでもパワフルかつ美しく響き渡ります。調整することでさまざまな音色を作ることができるため、クラシックからポップスまで、ジャンルを問わず使用されています。
 
スタインウェイのピアノを愛用するアーティストは多く、ジャズではキース・ジャレット、ポップスではビリー・ジョエルやダイアナ・クラールといったミュージシャン達が使用しています。世界三大ピアノのひとつに数えられています。
 

C. Bechstein Pianofortefabrik AG(ベヒシュタイン)

ベヒシュタインは1853年にドイツ・ベルリンで操業を開始した、「ピアノのストラディバリウス」という、これ以上考えられないほど最高の代名詞を持つピアノメーカーです。
 
ベヒシュタインのピアノは鉄骨フレームを使用していますが、この鉄骨フレームの鳴りを抑えるために弦のテンションを高く設定し、クリアな音を出します。ただ、スタンウェイと比較すると、ホールでの演奏、特に高音域の音量に弱さがあります。
 
アップライトピアノに定評があり、現在も評価の高い製品を製造しています。
 
フランツ・リストやクロード・ドビュッシーなどに絶賛されたベヒシュタインは、チック・コリアなどの著名なジャズピアニストにも数多く使用されました。このベヒシュタインも世界三大ピアノのひとつに数えられています。
 

Bosendorfer(ベーゼンドルファー)

スタインウェイ、ベヒシュタインと共に世界三大ピアノに数えられるベーゼンドルファーは、1828年にオーストリア・ウィーンで操業を開始したピアノメーカーです。通常、ピアノの鍵盤は88鍵ですが、ベーゼンドルファーの最高峰「インペリアル」は、さらに低音域に9鍵を持つ特別なピアノです。低音域が強調されることで、高音域にバランスをつけることを考えないと響かない、と考えるピアニストもいて、弾きこなすことのむずかしいモデルとされています。
 
ベーゼンドルファーは、魔術師とも呼ばれたピアニスト、フランツ・リストによる演奏に耐え抜いたことから、スタンウェイと共にピアノブランドの頂点に立ち続けていました。しかし、度々の経営難により、現在は日本のヤマハ傘下となっています。
 

Bluthner(ブリュートナー)

ブリュートナーは「歌うピアノ」と呼ばれ賞賛されたこともあるピアノメーカーで、1853年にドイツ・ライプツィヒで創業されました。
 
特徴的な高音部の共鳴弦・アリコートを採用し、豊かな倍音を実現しています。
 
ブリュートナーは地元ドイツの王室のみならず、他のヨーロッパ諸国の王室にも上納され、イギリスのヴィクトリア女王もブリュートナーに触れたと言われています。
 
リスト、チャイコフスキー、ヨハン・シュトラウス2世など、多くの音楽家・作曲家・ピアニストに絶賛されたブリュートナーのピアノは、ビートルズのLet It Beの収録にも使われました。その他、ピアニストのフジ子・ヘミングもブリュートナーを所有しています。スタインウェイ、ベーゼンドルファー、ベヒシュタインにブリュートナーを加えた4社で、世界四大ピアノメーカーと呼ぶこともあります。